第47回 ムツゴロウと茶の湯
ブロガーが執筆中に風船ガムを噛むことは禁じられております。こんにちは、大島雅己です。
IT現場でありがちな問題の一つが「どこまでプロに任せるべきか?」だと思います。
何度か書いていますが、システム構築には「考える人」「作る人」「守る人」などの役割が必要になります。しかしこの役割は、最初から明確に分掌が決まっているというわけでもないでしょう。というのはそもそも、境界が決まっているものではないからです。
例えば「考える」という役割を取ってみても、その内容は多岐に渡ります。システムの目的や大まかな機能、それを実現するための手段、具体的な手順、画面のデザイン、データの持ち方、運用の流れ、など、など、など。
一般的には、全体的な方向性から、だんだん細かくしていって、最後はプログラムを作る手前の詳細な設計書まで落とし込んでいきます。
ある程度の規模を持つシステムであれば、これらの役割をすべて同じ人が担当するのは難しいでしょう。どこかの段階まで考えたら、あとはITの専門部隊に渡して任せるのが普通です。この「どこかの段階」はケースによってまちまちです。
ITの得意な担当者であればかなり細かい段階まで自分で決めることもありますし、不慣れな人であれば概要だけ考えてあとはプロにお任せ、となるでしょう。
どの立場の人がどこまでを担当するのがよいか、決まった答えはありませんが、重要なことは、最終的な意志決定をする人が、完成物を評価することができるようになっているかどうか、だと考えております。あとになってから「何故こんな仕組みになっているのか、わかる人が誰もいない」という状態になってしまっては最悪です。
大事な家族やペットが病気になってしまった時はすぐにプロの医者に診てもらうべきですが、自分でも普段の健康管理に注意して、とっさの場合には多少の応急措置はできるようにしておきたいですよね。
<今日の本歌>
高橋源一郎「さようなら、ギャングだち」