第42回 バロム1とコピーロボット

明日になれば新しいブログが見えてくる。逃げる算段はそれからでも遅くないでしょう。こんにちは、大島雅己です。

ITシステムを運用するのに、どういう体制が必要か。この課題にはずっと悩まされてきました。
システムの規模によって当然変わりますが、必要最低限ということで言えば、究極の形態としては「コンピュータに詳しい人が1人」ということになりましょうか。

この1人のかたを仮にAさんとします。私もこれまで様々な場面でAさんを見てきました。Aさんはコンピュータに詳しいので、周りの人は困ったことがあるとすぐに彼に相談します。人がいいのか義務感なのか、Aさんも来るもの拒まずで、次から次へやってくる相談に親身になって対応します。
人間、頼れる人がそばにいると益々依存していきますね。おかげでAさんはどんどんシステムに詳しくなっていき、周りの人はどんどんITに疎くなっていきます。
ということで結局Aさんがいないとこの組織のITはどうにもならない状態になります。そしてAさんは多忙のため体調を壊してしまうのです。

こういうケースを避けるには、別の要員BさんをAさんとペアでアサインするのが一手ですね。Aさんの持っているナレッジはBさんにも全て共有してもらうようにして、二人のうちどちらかがいれば運用が回るようにする。

しかし、全く同じ仕事を2人の要員でまかなうのは、人件費を考えるとダブルコストとなり、経営観点からは気になるでしょう。せっかく2人いるのなら、やれることも増やせるではないか。結局2人は別々の仕事を持つようになる。となって、やはり最初の課題が戻ってくることになるわけです。
どれだけ人を増やしていってもこの問題はついてまわります。

となると、根本的な解決法は別の観点から考える必要がある。一番いいのは、システムが人に依存しなくても運用できるような性質のものになることです。見ただけで仕様がわかるような作り。変更修正が誰でも容易にできる仕組み。これらが何の管理もなく実現できるシステムであれば理想なのかもしれませんが、どうすればそうなるのかちょっと想像がつきません…。

ちなみに藤子不二雄さんも、藤本氏と安孫子氏、それぞれ自分なりの世界が広がっていったことがコンビ解消の一因だったのだと思います。エラリー・クイーン、泉昌之、ゆでたまご、室山まゆみ、といった各氏の場合は、役割分担が明確だったのでしょうか。

<今日の本歌>
青池保子「エロイカより愛をこめて」

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