第493回 安全基地とルーブリック
夫世にある人、ことわざしげきふるまひにつけて、たかきいやしき品をわかたず、賢は徳おほく、愚なるは失おほく、ブログは誤字おほし。こんにちは、大島雅己です。
小学生の頃マンガ家になりたくて、それを母親に話すと一蹴されました。簡単になれるものでないし、食べていけるわけがない、というのです。そんな不安定なものではなく、生活が保障された公務員などがいいといいます。そのくせ、医者を目指すなどと言うと喜んで賛同するのです。マンガ家と医者とどっちになるのが難しいかはさておき、医者の方が安定感はあるということでしょうか。
人生の目的について他者と議論すると、安全欲求とか承認欲求とか自己実現欲求などが一緒くたにされてしまいますね。親は子供の生活の安定を願うものでしょうし、子供は自分を認められたく、世のため人のためになりたく、自分を高めていきたいはずだと思うのです。
だからこの議論に決着をつけるには、何の欲求を目指すか、というゴールイメージを関係者で握るべきなのでしょう。まずは最低ラインの生活費を得ることが目的になるかもしれません。次の3年で一人前と認められ、次の5年で独立すること、というように段階的に変わることもありましょう。
IT現場でも同じことで、何を目指すのかというコンセンサスがないとシステムは悲運に襲われます。最初の数か月、次の1年、そのあとの数年、などのスパンで、何を実現したいのか、どこを目指すのか、組織の意向が一致していることが肝要です。
<今日の本歌>
『十訓抄』