第468回 伝統に訴える論証とMeSH
秋の日の/ブロガーの/ため書きの/身にしみて/ひたすらに/うら悲し/コメントに/胸ふたぎ/語尾かへて/汗走る/過ぎし日の/おもひでや。/げにわれは/落ちぶれて/こゝかしこ/さだめなく/書き散らふ/言葉かな。こんにちは、大島雅己です。
週刊少年ジャンプ50周年、おめでとうございます。愛読していた少年時代には全く気づきませんでしたが、言われてみればジャンプの戦略は漫画誌の歴史を大きく変えたものだったんだなあ。
漫画誌とはドラえもんと出会うものでありバカボンに笑うものである、つまり売れてる大御所作品を安心して楽しむものである、という子供たちの常識をピョーンと跳び超え、新しい漫画に出会う刺激という優位性を切り開いたんですね。まさしくジャンプしたんだ。
思えば『パイレーツ』も『東大一直線』も『Dr.スランプ』も、初めて読んだ時の衝撃と、欄外に必ず「この漫画が読めるのはジャンプだけ」と書いてあったのを今でも覚えています。折り紙付きの有名ブランドを味わうことも必要ですが、同時に無名の新しいプロダクトにも目を向け続けるべきなのだと思います。
音楽だってスタンダードばかりに固執せず新進の前衛サウンドだって聴くべきです。IT現場だって実績のある枯れた技術から最新鋭のテクノロジーまで同列に評価した上で利活用できなくてはいけないのです。
<今日の本歌>
ポール・ヴェルレーヌ『落葉』上田敏