第447回 循環ダイナミクスと沈黙の螺旋
永代橋のこっちに、ブロガーがいることは、もう忘れるんだぜ。どんなことがあろうと、橋を渡ってきちゃならねえ。こんにちは、大島雅己です。
トレンドには乗っかるべきか、乗らない方がよいか。生来ひねくれている身としては流行っているものには楯突いてきましたが、最近ではその姿勢も見直して、流行っているからという理由で拒否するのではなく、流行っているかどうかに関係なく、心の赴くままに判断するようになりました。
だから、流行っているものでも興味が向かないものは無視するし、どんなに時代遅れでも人気がなくても面白いと思えば追求します。サッカー選手の名前などほとんど知らないし、今になって『あまちゃん』に嵌っています。
世論の潮流がものを言うのは人間社会のなのかもしれませんが、新しいものとかイノベーションというのはそういう流れから外れた部分に起こるような気がします。ドラえもんの「ネコシャクシビールス」とか、筒井康隆『地下鉄のポスター』とか、手塚治虫『上へ下へのジレッタ』が、SFの中の笑い話ではなくなっていると感じます。
IT現場でも、そういう兆候はあります。やはり人は流行っているものや目立つものに惹かれるので、流行りのガジェットや話題の先端技術を取り入れたがるものです。リーダーは当然これを鵜呑みにしてはいけない。本来の目的に立ち返って、それが最適な選択なのかどうか吟味して話し合うべきです。でもその前に、そういった流行とかトレンドのことを自分も知っておく必要はありますね。
<今日の本歌>
藤沢周平『橋ものがたり』