第312回 藤子不二雄とアイソトープ

我々がここに論ずるブログというものは合成体の中に入る単純な実体に他ならない。単純なとは、部分がないということです。こんにちは、大島雅己です。

人間でも物事でも何でも、一つだけでは何もしない。どんなにすぐれた人でも、その威力を発揮するには何かしら他人の手を借りているはずです。モノだってそれ自体では何も起こさないけれど別のものとぶつかったり影響を受けたりして次の段階に進むもんです。つまり、1だけがあっても1のままだが、もう一つ1が加わると何かが起こる。

さらに、そこに別の要素を加えることでそれは立体的な展開を見せるようになります。このプラス1をどこからどう持ってくるか、でいかようにも発展するわけです。こう考えると物事を図式化しやすくなって、いろいろな戦略や計略を思考するのにいいのです。

音楽活動なら一人より二人、二人より三人以上、人が増えた方ができることは格段に広がります。芝居でもそうですね。文筆になると通常は一人でしょうが、合作小説もあるし、ドゥルーズ=ガタリのように共筆ということもできる。マンガだって本当に一人だけで全て描くという人は少ないはずです。何より文筆の場合は編集者との協同作業も大きいでしょう。本当に一人でやるのは落語ぐらいでしょうか。

<今日の本歌>
ライプニッツ『単子論』

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