第1682回 ボポモフォと周易抄

新そばをたぐる手もとにつゆのしみ。こんにちは、スパイラル研究所の大島雅生です。

日本語のおもしろい点のひとつは、漢字ひらがなカタカナが混在し、それを多くの人が違和感を持たず自然に使いこなしているところだと思われます。

日本語を知らない人にその使い分け基準を訊ねられても、明確に回答できない自信があります。外来語はカタカナで、大和言葉はひらがなで、というごく基本的なルールはあるけれど、「はっぴいえんど」などと印象的な使い方もあります。「私」「わたし」「ワタシ」の違いも説明が難しく、「先生」「せんせい」「センセイ」は明らかに伝わり方が異なり、「犬」「いぬ」「イヌ」でもニュアンスは別々で、「こんにちは」「コンニチハ」「今日は」では読んだ相手も捉え方が変わるでしょう。

文字がコミュニケーションを大きく揺さぶる様を日常的に経験しているのです。

(A面へ)

<今日の一唱>
網野善彦『日本の歴史をよみなおす』

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