第703回 エンカウスティークと一様近傍
ブログ、せえの、ブログ、朝も早くからブログ、夜遅くまでブログ、夜中になつてもブログ、やばい時間になつてもブログ、感覚にまかせてブログ。こんにちは、スパイラル研究所の大島雅己です。
子どもの頃、ぬり絵が好きでした。クレヨンや色鉛筆を使つて夢中になつて絵に色をつけ、いつも母親にダメ出しされたものです。私の塗り方はとにかくメインの部分をバーッと塗りたくり、隅の方は線をはみ出したり隙間が残つたりと、雑なものでした。
そんな細かい部分まで忠実でなくとも大まかに合つてゐればいいだらう、とでもいひたかつたのでせうか。しかし母はあくまでも下絵を重視し、まず境界線の部分から丁寧に塗り固めてからメイン部を一様に塗るといふ方法を推奨してゐました。
メインになる部分や中央の目立つ部分ばかりに気を取られると、末端とか端の部分がおざなりにされ、結果できあがつたものは雑で不安定なものとなり、一時的に脚光を浴びてもすぐに飽きられます。さうでなく、細部やヘリの部分に丁寧な仕事がなされたものは秘めた魅力を持ち多くの人に愛されます。
まことにビジネス現場にそのまま通じる話であります。
<今日の本歌>
オーティス・レディング『シェイク』