第338回 コモンズと申楽談儀
早朝に目ざめる前から/ブログのような短いフレーズが夢の中をさまよい/目ざめたときには すっかり疲れていた/こんにちは、大島雅己です。
組織の中で何らかのスキルが必要とされるような業務があると、どうしても個人個人に独自のノウハウが溜まっていきますよね。
この仕事はあの人でないとダメだとか、あの仕事はこの人にお願いすれば早い、ということがあります。そうするとその個人はますますスキルがあがっていく。他の人はますますその業務から疎遠になっていく。仕事が属人化していって、よくないということになる。個人知は組織知にしていかなければいけないということになる。
しかしなかなかこれも急にはできない。私は会社員時代、この課題にほとんど腐心していたと言ってもいいぐらいです。ITの現場は特に顕著です。得意な人には仕事が集まり苦手な人は置いていかれる。どうしたら組織全体でスキルを底上げしていけるか。現場のスピードを落とさずに教育も手厚く行っていくような組織の仕組みが必要なのです。なかなかそうできないのが現実ですが。
芸術の世界でも教育とか稽古とか養成は重視されるでしょう。必要な型やスタイルやフォームや基盤といったものは、やはり先達から教えてもらって繋いでいくしかないということだと思います。
<今日の本歌>
やまだ紫『樹のうえで猫がみている』