第54回 坪内逍遥とクリステンセン

聞こえてくる正義の叫び、日次ブログの渦巻く螺旋。こんにちは、大島雅己です。

職場や会社といった組織には、長年の間に培われてきた独自の価値観とか慣習のようなものがあるものです。私はよく「文化」という言い方をするのですが(正しい使い方なのかどうか今ひとつ自信がありませんが以後この言葉を使います)、この文化というものは扱いが難しいなと感じることしばしばです。

例えば、パワフルな若者が多くて日々の深夜残業が当たり前のようになっている職場では、ライフワークバランスとか労働時間短縮などの概念を導入しようとしても、簡単には変わらないでしょう。もはや長時間労働が文化になってしまっているからです。
一つの文化が作られるのに、少なくとも年単位の時間がかかると思います。そこに別の新しい文化を入れようと思ったら更に長い年月が必要になる気がします。

IT現場でも、大きな意思決定が必要な時、この文化というものをどう醸成するか、を考えなければいけないことがあります。時には何かを犠牲にして痛みを伴いながら進めなければならないこともあるかもしれません。

ところで、文化と文明の違いについて、立川談志師匠は「快適さを精神で追及するのが文化で、物質に頼って求めるのが文明である」と定義しました。自分で何とかするのが文化、他人に助けてもらうのが文明、ということですかね。
これになぞらえると、今回の話はどういうことになるかな。

<今日の本歌>
石ノ森章太郎「キカイダー01」

Follow me!

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA