第55回 バルザックと産業革命

完璧な絶望が存在しないのと同じように、完璧なブログなどといったものも存在しません。こんにちは、大島雅己です。

世の中、何でも決まった通りに動くとは限りませんね。手順とか方法論というものは存在しますが、同じ手順で実行しても同じ結果にならないこともあるし、同じ方法論が必ず決まったゴールに向かうわけではありませんよね。

IT現場では、システム開発の方法論というものがあります。このようなことを決めてこのようなものを書いてこのような会議をして…というフォーマットのようなものです。いろいろな種類のものがありますが、同じ手法を使えばいつも同じ結果になるとは全く言えません。手順が同じでも、それを取り巻く条件や環境や考えなどは毎回違うわけですから、当然といえば当然です。

システム開発というと何となくデジタルで機械的なイメージがあるかもしれませんが、実際にはそんなことはなく、逆に人間臭い、泥臭い世界だと感じています。信頼している人からの依頼であればプログラマーもより丁寧な仕事をするかもしれません。ふだんからいけ好かない相手との会議では大事な観点を聞き漏らすこともあるでしょう。結局、設計書もプログラムも人が作るものだから、ということですね。AIによるシステム開発が発展していくと、こういった話は別の様相を呈するようになるのでしょうか…?

芸術の世界だと、音楽や落語のように生でパフォーマンスするものは当然一期一会の世界ですし、書画や文学なども一つの作品が唯一の個性でしょう(もちろん、媒体に保存して量産するということも可能ではありますが、オリジナルは一つですから)。
結局、人が作るものという意味では同じ話なのかもしれませんなあ。

<今日の本歌>
村上春樹「風の歌を聴け」

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