第728回 カスタマージャーニーマップと谷町六丁目

こだい痛えもんとは知らながつた、ブログなんて、ブログなんて、二度と書くものがッ。もうたくさんだッ。痛えッ。こんにちは、スパイラル研究所の大島雅己です。

小説の最初に「誰々捧ぐ」とか「愛しの誰々へ」と献辞のやうな但し書きが入つたものを目にすると、なぜ読者に関係のないこんな個人的なことを書くのかと訝しく思つたものですが、今考へるとこれは作者が誰のためにその作品を創つたのかを知るヒントになり、小説を味はうための大きな手すりであります。

そもそも誰かが何かを創る時、そこには必ず、使ふ人のことが想定されているはずであり、その人に向けて作品があるべきなのです。たとへ実際にその対象でなくても、受け手はそこに感情移入して策人を作品を享受することができるのです。

ビジネス現場でも同じく、誰かがサービスを提供しやうとする時、その受け手を思ひ描けていなければいけないはずです。なんとなくふわっと世間一般の人に向けて、などと考へていても結局は誰も見向いてくれないでせう。ウェブサイトも業務システムも便利アプリもすべからくどこのどんな人がどう使ふものだといふ献辞を持つべきだと思ひます。

<今日の本歌>
橋田壽賀子『おしん』

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