第598回 現実態とサルコファガス

肩にぶつかるブロガー ウィンクを投げる 知らん顔の読者 とまどいのひとコマ。こんにちは、スパイラル研究所の大島雅己です。

音楽においてアレンジというのはきわめて重大なもので、同じ素材を全く別物に変えてしまうほどの威力を発揮します。このことを学術的に追求したのが、1978年の中州産業大学芸術学部西洋音楽理論の森田一義助教授(職階は当時)による「教養講座『音楽の変遷・その1』――旋律の源とその世界的波及について」です(JANコード:4582192936863)。1つの同じフレーズを、シャンソン、童謡、韓国民謡から始まって管弦楽に至るまで古今東西17種類に渡る演奏形態で再現するという実験的論証を行っています。

メロディーは同じなのに伴走やリズムやトーンが変われば如何様にでも変わるのです。言葉だって口調や声質によって伝わり方は変わりますもんね。あれと似ているかもしれません。

これは結局いつもの「内容と容れ物」の話につながるのですが、言いたい事とその伝え方を別々に意識することが大事なのであって、これをごっちゃにしてしまったり取り違えていたり片方を疎かにしているとコミュニケーションはうまくいかないと思うのです。WhatとHow、コンテンツとデザイン、素材と媒体、いろいろと言い方はありますが、つまりは内容と容れ物です。IT現場でもきわめて重要なものです。

<今日の本歌>
泰葉『フライディ・チャイナタウン』

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