第571回 シングルトン限界と取り尽くし法

ひと声とみ声は呼ばぬブログ書き、なんて言いまして、ブログ書きはふた声がいいそうですな。「ブログブログ~」。こんにちは、大島雅己です。

絵を描く時、部分から描き始める場合と、全体的なラフスケッチから始める場合とがある。前者は、例えば具体的なモチーフを思いついていて、それを忘れないうちに細かい描写に徹するケース。それが2つ3つと増えていきやがて全体がつながって一つの絵になるという具合。後者はキャンバスの中におおまかに丸や四角などのアタリをつけて、それらをだんだんと肉付けしていくように完成に向かう。

後者の方が正しい方法だとどこかで聞いたような気もしますが、実際にはどちらがよいと決められるものではなく、うまく使い分ければよいと思っています。具体的なディテイルが描けるのならそこから始めた方がとっかかりになるし、全体を俯瞰しながら徐々にイメージを膨らませていく方がわかりやすいこともあるでしょう。

思いつきだけで精密描写にのめり込んでは完成形が見えませんし、全体像の調整ばかりに気を取られて細部がおざなりになっても困ります。全体と部分を交互に、いったりきたりしながら進めたいものです。

IT現場でも、抽象と具体は使い分けが大事です。システムの相関図を描く時はもちろん、要件をヒアリングする時も、上司にプレゼンする時も、総論と各論のかわるがわるを意識すべきだと思います。

<今日の本歌>
五代目柳家小さん『石返し』

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