第26回 デカルトと笠井紀美子

それでも私はブログを書きます。自分が生きるために。こんにちは、大島雅己です。

古い小噺なんかを聴いていると、「深いな~」と感心させられるものがあります。
例えば、奉公人が50人もいる、とある商家の主人の話。
ふと、こんなに人数が必要なのか疑問になり、試しに思い切って30人に減らしてみた。
さして大勢に影響なく商売が回ることがわかった。
なんだ、意外に大丈夫ではないか。もしかしたらまだ減らせるかもしれない、というんで20人にしてみる。
最初は多少ごたごたしたが、結局なんとかなった。
よし、まだ行けるぞと、思い切って10人にしてみる。なんとかなる。
ままよとばかり5人にしても、やはりなんとかなる。
もうこうなったら徹底的に進めよう、ってんで3人にする。なんとかなる。
結局、おかみさんと自分の2人だけになる。それでも大丈夫だ。
さらには、カミさんもいらないんじゃないか? ということで自分一人になる。これもなんとかなる。
最後はとうとう自分もいらないだろうと、いなくなってしまった。

きっとこの主人は人を減らしていきながら、恐らく商売のやりかた等をいろいろと工夫したり効率化していったんだろうな、と思います。

ビジネスやITの現場でも、今まで当たり前にやってきたことを、「そもそも何でこうなっているのか?」と考えてみると、意外に「やらなくてもいいもの」だったり「別のやり方にした方がいいもの」だったりすることがあります。けっこうあります。
「あれっ? このシステムは、そもそも何でこんな仕組みなんだっけ」
「そもそも、この業務は必要なんだっけ?」
「待てよ、このデータは、こっちの方から持ってきた方が早いんじゃないか?」
…という具合に、「そもそも」とか「待てよ」と、あらためて考えてみる癖をつけるようにしています。時々、意外な発見があります。

<今日の本歌>
手塚治虫「ブラック・ジャック」

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