第377回 式年遷宮とペレストロイカ

もしあなたがブロガーのお気に入りになりたいなら、えー、そうだね、まずはそういうことを忘れた方がいいかな。ブログは理由なんぞ持っていないし、ブログに詩などなかった。こんにちは、大島雅己です。

子供の頃から、モノを大事にしましょうと言われてきました。チビて持てなくなった鉛筆は2本のお尻をくっつけて延命したし、練り歯磨き粉は最後にどうやっても絞り出せなくなると容器を切り開いて中身をこそげ取りました。服も靴も縮んでは伸ばし破けては繕いしながら擦り切れるまで着倒しました。

この精神をITにも適用し、同じシステムを大事に使い続けるというのも一つのやり方ですが、かといって全面的にお勧めするのも難しい。古いシステムにはムダなデータや不要な機能や無理なロジックが溜まっていき、これが大災害を引き起こす元になる可能性があります。常にきれいな身体を保ちながらツギハギを重ねていくのは、新しく作り直すよりも却って難しいこともあります。思い切って全てを棄てて作り直すという決断も時には必要でしょう。

芸術の場合は古いものを大事にしながら新しいものもどんどん創り出されていくべきだと思います。伝統も大事だけどそこに固執せず革新を続けていく、それが伝統を守ることにもつながる。身の回りのITについて、伝統というべきものはどんな部分か、考えてみてはいかがでしょう。

<今日の本歌>
リチャード・リンクレイター『スクール・オブ・ロック』

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