第15回 キューバと因果律

ブログなんてそんなふうに悪い旅じゃないはずです。こんにちは、大島雅己です。

有馬徹とノーチェ・クバーナのステージを見に行きました。結成60年以上の歴史を誇る、ゆるぎないラテン・サウンド。ゲストの歌姫に相原愛さん、という豪華にして贅沢なライブを堪能しました。
ラスト近くになって「マンボNo.5」を演ったのですが、曲紹介の司会のコメントに嵌ってしまいました。
「ラテン音楽といえば、やはりこの曲でしょう。だからこの曲を演奏しないと、みなさん納得されない。何回ぐらい納得しないのでしょうか。5回ぐらいでしょうか。そう、5回。マンボNo.5です」
この「何回ぐらい納得しないのでしょうか」という言い回し。これは司会者のレトリックだったのかどうかわかりませんが、とても気に入ったので何かに使いたいと思っています。

さて、実はここから、ビジネス上とても気になっている問題につながります。
IT部門としてシステムの開発や運用保守に携わっていると、必ず起こるのが「ルールの形骸化」とか「設計書の陳腐化」とか「フローの不統一」など。みんなが決められたルールに従わなくなり、その結果、システムの仕様がわからなくなっていき、あとあと保守する人たちにしわ寄せがどんどん重なっていきます。

これを打開するために、ルールやフローを整理し直して、それを現場に浸透させて、きちんと守られているかパトロールして…という、いわゆるガバナンス的役割をおいて統制していこうという流れになるのですが、これがまたつらい立場で、現場からは煙たがられるし、システム障害が起きたら管理不行き届きだと責められる。そして特に問題なのは、結果的にシステム障害が減って保守がスムーズに回るようになった時に、それがこのガバナンスの成果であると、客観的に証明できないこと。
「起きた」原因は具体的に提示しやすいが、「起きなかった」原因って提示が難しいなあ、と、今でも悩んでおります。何かいい方法ないでしょうか。

<今日の本歌>
甲斐バンド「らせん階段」

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