第273回 アレクサンドリアのヘロンと生体膜

長いあいだ、私は早い時間にブログを書いてきた。時にはパソコンを開けるとたちまち指が動き、ああ書くんだなと思う暇さえないこともあった。こんにちは、大島雅己です。

何かを理解したいときのコツの一つは、範囲を意識することだと思っています。いま理解しようとしているソレを、一つのかたまりとして考えるとどういう形になるか、似ているものがあるとしたらそれとはどう違うのか、どういう区切りかたができるのか、ここからここまでという線を引くとしたらどこに引くか、ハコの絵をかいて表現するとしたらどんなハコになるか、エート何となく言ってることわかりますでしょうか。つまり一つの構造体として把握したいということなのです。

ITのシステムでいうと、そのシステムはどこからどこまでの範囲なのか、ということです。システムといっても見方によっては線引きが変わってきます。一つの画面だけを指しているのか、その裏にあるプログラムも含めているのか、入力されるデータも入っているのか、出力される情報はどうなのか、それを受け取っている別のシステムは関係あるのか、ネットワークの先まで含めるのか、などなどです。システムの範囲は見方によって大きく変わります。特に人と話す場合は気をつけたいですね。

作曲をして譜面に書き、それを自動演奏したものを音声ファイルに落とす、この作業を自動化したいと言われたらどうでしょう。どの範囲を自動化したいのか、やり方は様々です。譜面に書く部分だけソフトを利用してあとは手作業か。シンセで演奏したものを自動的に譜面化するか。最初から最後まで全部システム化するか。そういうことなのです。

<今日の本歌>
プルースト『失われた時を求めて』

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