第265回 ジョージ・ウェルズと寺田倉庫

アデルファン・ド・美男の何某伯爵は光を集めて輝くブログの鏡を前にして、純白のシャツに袖を通した。こんにちは、大島雅己です。

ITにまつわるいろいろなご意見や戦略表明や何やかやを見聞きするたびに、一体ITとは人間にとって何なのだろうかと、しみじみと深々と沈思黙考してしまう昨今です。いや、ITにとって人間とは何かを考えた方がよいのか。ITと人間がどう相関していくことになるのかを慮った方がよいのか。いずれにしても、我々は今まで単純にITの恩恵を無邪気に無目的に享受し続けてきたことは確かでしょう。

便利なツールは確かに魅力的ですし、すぐにでも手をつけたいものです。その時に考えたいのは「今これをやったとしたら、1年後にどうなるか?」ということなのです。あるいは5年後、できれば10年後ぐらいまで考えたいものです。その時に、同じように役に立っているのか。状況が変わって、不要なものになっているか。あるいは逆に邪魔なものになっていないか。想像力です。

バンドをやっているとついつい新しい楽器がほしくなります。ところがこの楽器の値段というのも天井知らずで、いいものを買おうと思えば、いくらでもつりあがっていくものでございます。そしてもう一つ重大な問題は、保管場所の問題です。お金ができたからといってホイホイと買うわけにはいかないのです。1年後も大事に使っているか、5年後もつきあっているか、よく考えなければ。

<今日の本歌>
ボリス・ヴィアン『アンダンの騒乱』

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